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健康な犬を繁殖するには
繁殖とは、前述したように犬質を向上させる目的で行われる行為であり、そのために、交配する牡犬の選定が大変重要であるといえます。少なくとも自分の所有する牝よりも優れた子孫を作出できるように牡を選ばなければなりません。
優れた種牡の条件として次のようなことが考えられます。
- その犬種の特徴を十分に供えた牡犬であること。
- 種牡として優れた遺伝力を有していること。
- その犬種の有する遺伝性疾患を持っていないこと。
- 健康でかつ健全な身体と良い性格を有していること。
この他、健康な犬を繁殖するためには、以下の点に十分注意しなければなりません。
1. 犬種標準(スタンダード)を良く理解すること。
その犬種固有の特徴、外貌(頭部、ネック、ボディー、四肢、毛色、サイズ等)技能、欠点等はJKC刊行の犬種標準書で勉強すること。
2. 台牝となる犬の長所、短所を熟知すること。
特に短所については研究を重ね、台牝のもつ欠点を補える種牡を交配相手に選定することが重要です。仮に種牡が台牝の欠点を補えるとしても、同一欠点を持つ種牡とは交配してはいけません。
3. 種牡、台牝の血統内容をよく調べ研究すること。
交配には、それぞれの血統内容によって、インブリード、ラインブリード、アウトクロスのように方法がいくつかあります。交配前に犬種の有知識者及び指導者の意見を聞き、研究してください。
一般社団法人ジャパンケネルクラブでは、親子の交配、または同じ父母から生まれた兄妹・姉弟による「極近親繁殖」は通常認めていません(極近親繁殖は許可制としています)。
近親繁殖をかさねると、骨格や身体が小さくなったり、遺伝性疾患、欠歯、内臓疾患、陰睾丸等が発生するので安易に行ってはなりません。
4. 牡牝共に性格もブリーディングにとって重要なポイントです。
臆病及び獰猛な性格を有する犬の子犬は性格が親犬に似るので注意が必要です。性格は非常に遺伝力が強く出現します。