9G:愛玩犬

コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッグ
COMPANION AND TOY DOGS
家庭犬、伴侶や愛玩目的の犬

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

- CAVALIER KING CHARLES SPANIEL

スタンダードNo:136

原産地:イギリス

用途 :コンパニオン及び愛玩犬

沿革 :キング・チャールズ・スパニエルの変種でそれよりやや大きい。目と鼻の位置が離れ、口吻が長い。
1828年、本来のタイプを復活させる運動が起きクラブが設立された。これは、キング・チャールズ・スパニエルが中世の頃の面影を失ってしまったことに対する不満だったと考えられる。復活した犬種の名称をキャバリアとしているが、キャバリアとは中世の騎馬武士、すなわち騎士(ナイト)のことであり、このことからもこの運動がどんなものであったか想像できる。キング・チャールズ・スパニエルが「カーペット・ドッグ」といわれたのに対し、キャバリアは戸外の犬舎でも飼えるような犬であることが作出の目的のひとつとされた。

キング・チャールズ・スパニエル

- KING CHARLES SPANIEL

スタンダードNo:128

原産地:イギリス

用途 :コンパニオン及び愛玩犬

沿革 :17世紀イギリスのチャールズ一世や同二世に愛されたことから、この時代に出現した犬種と思われているが、それより百年はさかのぼることができるといわれている。フランスの胴長のスパニエルが祖先犬のようで、それもブレンハイム(白と茶と毛色)と考えられる。口吻が短いことからアジア犬(パグや狆)の混血説もあるが、事実だとしても後世になってからのことであろう。17世紀や18世紀に描かれた絵では長い口吻をしている。
多くの王に愛されたが特にチャールズ一世は熱愛し、「チャールズの犬から通行税を取ってはならない」という政令を発したほどである。
毛色の純粋さを保つために、ブラック・タン、プリンス・チャールズ(トライカラー)、ブレンハイム、ルビーなどの毛色バラエティにわかれていたが、現在で はキング・チャールズ・スパニエルと呼ばれている。

シー・ズー

- SHIH TZU

スタンダードNo:208

原産地:チベット(中国)

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :ラサ・アプソとシー・ズーを混同してしまう人々がいるが、この二つの犬種間には数々の顕著な違いがある。この犬種のルーツはチベットであるが、発達したのは、このような犬が皇宮に住んでいた中国である。中国は1912年に共和国となり、これらの犬種は西洋に向かったが、イギリスへの最初の輸入記録は1931年までなかった。1934年に他の東洋犬種とは別の犬種として認識され、1940年には英国KCで別犬種として登録されるようになり、1949年からはチャレンジ・サーティフィケイト(CC)を付与することも認められた。シー・ズーの最大の魅力は鼻梁から上向きに生えている毛によって菊の花のように見える頭部である。

チベタン・スパニエル

- TIBETAN SPANIEL

スタンダードNo:231

原産地:チベット(中国)

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :ヨーロッパに最初に紹介されたのは、15世紀のころといわれ、チベット地方に非常に古くからいた犬種のようだが、文献もなく、この犬種の研究が十分でないため、くわしいことは分かっていない。しかし、ペキニーズと相似点が多く、同じ祖先から派生したものと思われ、チベタン・スパニエルが自然状態のままで現在に至ったのに対し、ペキニーズは厳しい選択繁殖の結果、両者に大きな差異を生じたと考えるべきであろう。チベットでは主に僧院で飼育され、歴代のダライ・ラマ(ラマ教の教主)にも可愛がられたという。
イギリスには、20世紀初めに輸入され、クラブが設立されて犬種標準が定められ、各国でも飼育されるようになった。チベタン・スパニエルは、別名プレイヤー・スパニエルとも呼ばれ、これはラマ教の信者がお経の入ったガラガラ状の輪転佛具(プレイヤー・ホイール)をこの犬に回させたことからきている。

チベタン・テリア

- TIBETAN TERRIER

スタンダードNo:209

原産地:チベット(中国)

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :タイプがスクエアでイギリスのテリアに似ている所からチベタン・テリアとよばれるようになったが、現在はテリア・キャラクターを持っていない。
非常に古い歴史を有し、チベットの首都ラサのラマ教の寺院で幸福を招く守護犬として神聖化され、門外不出により純粋性が保持されてきたといわれている。
この犬を手離すと幸運が逃げるという言い伝えからチベット人は売るのを好まなかった。家畜を保護し、時には猟犬としてポイントもすれば運搬もしたり、夏は 羊のように毛を刈り、ヤク(中部アジアの牛)の毛とまぜ衣服を供給してチベット人に深い信頼を得ていたようである。
1925年ヨーロッパに紹介され、性格的な面の改良がなされ、1930年イギリスで犬種標準が定められた。

チャイニーズ・クレステッド・ドッグ

- CHINESE CRESTED DOG

スタンダードNo:288

原産地:中国

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :ヘアレスとパウダー・パフの2つのバラエティーがある。 「ヘアレス」は頭部から頸にかけて冠毛(クレスト)があり、指趾は「ソックス」で覆われており、尾にはプルームがある。その他のボディはその名が示すように被毛がない。「パウダー・パフ」バラエティーは全体を柔らかいベールのような長毛で覆われている。発祥地を正確に示すことは難しいが、中国の漢時代に家庭で飼われていたと言われている。この時チャイニーズ・クレステッド・ドッグは宝庫の番犬として、また、狩猟犬としてより大きく体重があるものに発展していった。1885年から1926年にかけてアメリカのショーで見られたが、その後50数年は殆ど見られなかった。

チワワ

- CHIHUAHUA

スタンダードNo:218

原産地:メキシコ

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :チワワは世界で最小の純血種であると考えられており、犬種名はメキシコ最大の州(チワワ)の名前に由来している。かつては野生に生息し、「トルテカ」文明時代に先住民により捕らえられ、家畜化されたと考えられている。トゥーラに生存していた「テチチ」と呼ばれる小型犬の絵が街の建造物の装飾として使用されているが、これらの犬の像は今日現存するチワワにたいへん類似している。

- CHIN

スタンダードNo:206

原産地:日本

用途 :家庭犬

沿革 :古い文献によると732年に韓国(新羅時代377年~935年)から日本の宮廷に献上された犬が狆の祖先であろうと言われている。この後約100年の間に数多くの狆が渡来している。又、日本により中国(唐時代618年~910年)並びに北朝鮮(渤海時代698年~926年)に派遣された使者が、直接日本に持ちかえったことが文献に記述されている。徳川綱吉時代(1680年~1709年)には江戸城で室内愛玩犬として飼育された。1613年には英国人キャプテン・サーリスにより英国に持ち帰られ、更に1853年には米国人ペリー提督により狆数頭が持ち帰られ、その内の2頭がビクトリア英国女王に献上された。 1868年以降、我が国の上流社会の婦人層で抱き犬として愛玩され、今日では家庭愛玩犬として広く飼育されている。

パグ

- PUG

スタンダードNo:253

原産地:中国

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :この犬種の起源については幾つか推測されているが、どうやら東洋から来たようである。この犬種の原産国には短吻犬が常に好まれてきた中国が挙げられている。オランダの東インド会社の商人と共にヨーロッパに渡り、オランダで称賛されたのは1500年代まで遡る。実際、パグは王室のシンボルにもなっている。パグはウィリアムⅢ世が王位についた際にイギリスに到着した。1877年まではフォーンのみがみられたが、その年に東洋からペアのブラックが紹介された。

ハバニーズ

- HAVANESE

スタンダードNo:250

原産地:キューバ

用途 :コンパニオン&トイ・ドッグ

沿革 :この犬種は地中海西端地域で産出され、スペイン並びにイタリアの沿岸地域で発展していった。しかし、それ以前にイタリア人船長によってキューバに輸入されたと言われている。従って、この犬種にもっとも多い毛色がブラウン(タバコ)であることから、この犬種がキューバの首都ハバナの原産犬種であるという説が生まれた。政治的な動きからキューバ・ハバナ元来の血統は完全に消滅してしまったように思われたが、実際は2、3頭がキューバから国外へ密かに持ち出され、それらの子孫犬はアメリカで存続していった。

パピヨン

- PAPILLON

スタンダードNo:77

原産地:フランス、ベルギー

用途 :愛玩犬

沿革 :祖先犬はスペインのスパニエルの一種で、小さいので一寸法師のスパニエル(エパニエルナン)と呼ばれ、16世紀にフランスのルイ14世王朝時代、上流社会でもてはやされ、イタリアのボローニャ地方で多く繁殖され、高額で取引されたと記されている。パピヨンとはフランス語で蝶のことで、この犬の耳が蝶の羽状に見えることから名付けられ、したがって別名バタフライ・スパニエル(英名)とも呼ばれている。

ビション・フリーゼ

- BICHON FRISE

スタンダードNo:215

原産地:フランス/ベルギー

用途 :コンパニオン

沿革 :ビション・フリーゼはルネッサンス時代にイタリアからフランスに持ち込まれた。非常に小型のバルべ(FCI公認犬種)のような外貌をしていたため、「barbichon」と名付けられ、後に短縮して「ビション」となった。17世紀及び18世紀に多くの著名な画家が王、貴族及び他の特筆すべき人物に付き添うそれらの小さな犬たちを描写した。ナポレオン3世時代に再び流行し、その時代では「Ténériffe」として知られていた。その時代に普及され、ベルギー及びフランスの両国で愛される犬種となった。第1次世界大戦及び第2次世界大戦後にほぼ消滅したが、少数のフランス及びベルギーのブリーダーたちの情熱により、その個体数が再構築された。ベルギーに登録された最初の犬は1924年3月23日に生まれた Pitou であり、1932年にベルギーのスタッドブック(LOSH)に登録された。フランスのスタッドブック(LOF)に最初に登録されたのは牝のビション・フリーゼのIda であり、1934年10月18日であった。現在のフランス名である Bichon á poil frisé は1978年に与えられ、Franco-Belgian 犬種として公認された。

プードル

- POODLE

スタンダードNo:172

原産地:フランス

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :フランス語の「caniche(プードル)」の語源は、牝のアヒルを意味するフランス語の「cane」に由来している。他の国では、この犬の犬種名は水遊びと関連がある。この犬は元来鳥猟に使用されていた。この犬はバルベの子孫であり、その特徴を多く残している。1743年にはこの犬は「caniche」と呼ばれていた。「caniche」とは牝の五色鳥を意味するフランス語である。その後バルベとCaniche(プードル)は徐々に分離していった。ブリーダー達は元来個体を入手しようと努力した。プードルは、人なつこく陽気で忠実な性格から、また4つのサイズ及び様々な毛色から各人が好みに合ったものを選ぶことができることから、コンパニオン・ドッグとして非常に人気を博すようになった。

プラシュスキー・クリサジーク

- PRAŽSKÝ KRYSAŘÍK

スタンダードNo:363

原産地:チェコ共和国

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :歴史的資料によると、この犬種はチェコの歴史を遡って古くから知られている。小型で、動きが素早く、優れた嗅覚を有しているため、古くからネズミ駆除のために使用されてきた(これが「クリサジーク」=「ネズミ捕り」という犬種名の由来である)。この資質は長年に亘る歴史的発展に於いて培われた。この小型の活発な犬はしばしばプラハ城で開かれたチェコ王主催の宴会等にも登場しており、ボヘミアの貴族の宮廷で親しまれ、飼われていた。この犬種はボヘミアの王からの贈物として他のヨーロッパ諸国の統治者に広まり、後に一般家庭に至るまでの普及を果たした。歴史的資料による調査では、この犬種が実際にボヘミアの原産犬種であり、チェコの初期の歴史まで遡ることができると確認された。1980年にこの犬種の再生への取り組みが始まり、プラシュスキー・クリサジークは再び家庭犬として愛されるペットとなり、世界中の多くの国々でもポピュラーな犬種になっている。

プチ・ブラバンソン

- PETIT BRABANCON

スタンダードNo:82

原産地:ベルギー

用途 :小型の番犬及びコンパニオン

沿革 :ブリュッセル・グリフォン、ベルジアン・グリフォン、プチ・ブラバンソンの3犬種は、何世紀も前からブリュッセル周辺にいた小型で粗毛の「Smousje」と 呼ばれる犬を祖先としている。
19世紀には、ルビーのキング・チャールズ・スパニエルやパグの血統を入れ、ブラックで短毛の犬を作出し、現在のブリード・タイプへと改良した。これらの 小型の犬は、たいへん注意深く、馬車を守ったり、馬小屋にげっ歯類の動物が侵入するのを防いだりしていた。
1883年には「Topsy」と「Foxine」の2頭のブリュッセル・グリフォンがベルギーKCのスタッドブックに初めて登録された。ベルギー王室のマリー・アンリエット王妃がこの犬種に興味を抱いたおかげで、1900年頃までには人気が出た。多くが海外に輸出され、この犬種を広め、人気を増すことに貢献した。

ブリュッセル・グリフォン

- BRUSSELS GRIFFON

スタンダードNo:80

原産地:ベルギー

用途 :小型の番犬及びコンパニオン

沿革 :ブリュッセル・グリフォン、ベルジアン・グリフォン、プチ・ブラバンソンの3犬種は、何世紀も前からブリュッセル周辺にいた小型で粗毛の「Smousje」と 呼ばれる犬を祖先としている。
19世紀には、ルビーのキング・チャールズ・スパニエルやパグの血統を入れ、ブラックで短毛の犬を作出し、現在のブリード・タイプへと改良した。これらの 小型の犬は、たいへん注意深く、馬車を守ったり、馬小屋にげっ歯類の動物が侵入するのを防いだりしていた。
1883年には「Topsy」と「Foxine」の2頭のブリュッセル・グリフォンがベルギーKCのスタッドブックに初めて登録された。ベルギー王室のマリー・アンリエット王妃がこの犬種に興味を抱いたおかげで、1900年頃までには人気が出た。多くが海外に輸出され、この犬種を広め、人気を増すことに貢献した。

フレンチ・ブルドッグ

- FRENCH BULLDOG

スタンダードNo:101

原産地:フランス

用途 :コンパニオン・ドッグ、トイ・ドッグ

沿革 :全てのマスティフ犬種同様、エピラスやローマ帝国のモロシア犬種に由来すると考えられ、イギリスのブルドッグの祖先やアラン(中世の大型獣猟犬種)、フランスのマスティフ犬種や小型タイプのマスティフ犬種とも関連がある。フレンチ・ブルドッグは、1880年代にパリの下町で熱心なブリーダーによる異種交配により作出された。その際、フレンチ・ブルドッグはパリの市場の人夫や肉屋、御者に飼われていたが、その独特な外貌と特徴により、上流社会や芸術家の世界に受け入れられ、急速に広まっていった。この犬種の最初のブリード・クラブは1880年にパリで設立された。最初に登録があったのは1885年で、最初のスタンダードは1898年に作成された。この年はフランスKCがフレンチ・ブルドッグを公認した年でもある。この犬種が初めてドッグ・ショーに出陳されたのは1887年のことである。1931年‐1932年及び1948年に修正されたスタンドードは、1986年にはR. トリケ氏の協力の下、H.F. Rent 氏により改訂された(FCIの公表は1987年)。その後、1994年には Violette Gillon氏により改訂され(FCIの公表は1995年)、また、2012年にはフレンチ・ブルドッグ・クラブ委員会により改訂された。

ペキニーズ

- PEKINGESE

スタンダードNo:207

原産地:中国

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :祖先犬はラサ・アプソであったようで、ラマ教の教主ダライ・ラマによって紀元前秦の始皇帝をはじめとし歴代の皇帝に貢物として贈られていたといわれている。宮廷ではこれを門外不出の犬として愛育し改良したものらしい。この犬がいたという記録は8世紀の唐の時代までさかのぼることができるが、それ以前の記録はない。
1860年阿片戦争で中国と戦ったイギリスの士官が、宮廷に置き去りにされた西太后の愛犬のペキニーズ5、6頭を保護しイギリスへ持ち帰ったのがヨーロッパへこの犬種が紹介された最初だった。ビクトリア女王も愛育し、1872年「ルーティ」が死んだ時、宮廷動物画家だったサー・ランドシーアに在りし日の姿を描かせたほどである。イギリスでも宮廷や貴族だけに飼育されていたが、1893年にショーへ出陳され、またたく間に人気犬種となった。

ベルジアン・グリフォン

- BELGIAN GRIFFON

スタンダードNo:81

原産地:ベルギー

用途 :小型の番犬及びコンパニオン

沿革 :ブリュッセル・グリフォン、ベルジアン・グリフォン、プチ・ブラバンソンの3犬種は、何世紀も前からブリュッセル周辺にいた小型で粗毛の「Smousje」と 呼ばれる犬を祖先としている。
19世紀には、ルビーのキング・チャールズ・スパニエルやパグの血統を入れ、ブラックで短毛の犬を作出し、現在のブリード・タイプへと改良した。これらの 小型の犬は、たいへん注意深く、馬車を守ったり、馬小屋にげっ歯類の動物が侵入するのを防いだりしていた。
1883年には「Topsy」と「Foxine」の2頭のブリュッセル・グリフォンがベルギーKCのスタッドブックに初めて登録された。ベルギー王室のマリー・アンリエット王妃がこの犬種に興味を抱いたおかげで、1900年頃までには人気が出た。多くが海外に輸出され、この犬種を広め、人気を増すことに貢献した。

ボストン・テリア

- BOSTON TERRIER

スタンダードNo:140

原産地:アメリカ合衆国

用途 :コンパニオン

沿革 :アメリカ原産犬種としては、チェサピーク・ベイ・レトリーバーとアメリカン・フォックスハウンドに次ぐ三番目に古い犬種である。1870年代にボストン市とその周辺に住む人々により、ブルドッグとブル・テリアによって作出された犬種で、当初は現在よりもはるかに大型でボストン・ブルと呼ばれていた。この犬は約23㎏もある大きいものだったが、ボストン・テリアとして小型化されるまでに相当の年月と努力が払われた。1893年にボストン・テリアの第一号がアメリカン・ケネル・クラブに登録された。1927年イギリスとフランスに紹介されたことにより、世界的に知られることとなった。体重区分のある犬種である。

ボロニーズ

- BOLOGNESE

スタンダードNo:196

原産地:イタリア

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :ローマ時代(B.C.272~A.D.395)に既に知られていたボロニーズは、権力者に最も愛好された贈り物であったと思われる。1556年から 1598年までスペイン国王であったフェリペ2世は、貴族からの贈り物として2頭のボロニーズを受け取り、贈呈者に「これらの2頭の小さな犬は皇帝に贈ることのできる最高の贈り物だ」という礼状を送っている。ボロニーズはティツィアーノやブリューゲルやゴヤの絵画に描かれている。

マルチーズ

- MALTESE

スタンダードNo:65

原産地:中央地中海沿岸地域

用途 :コンパニオン&トイ

沿革 :マルチーズという犬種名は、この犬種がマルタ島を起源とするという意味ではない。なぜなら、形容詞の「マルチーズ」とは、隠れ家または港を意味するセム語の「málat」に由来しているからである。このセム語は多くの海運地域の名称をルーツとする。即ち、Mélédaのアドリア島、Melitaのシチリア及びマルタ島である。この小型犬の祖先犬は、中央地中海の港や臨海都市にある港の倉庫や船倉に生息していた多くのネズミを狩っていた。アリストテレスの時代(紀元前384年‐322年)に存在していた犬のリストの中には、ラテン語「canes melitenses」に由来する小型犬の犬種名が記載されている。その犬種は古代ローマの既婚婦人のお気に入りのコンパニオンとして知られており、1世紀のラテン系の詩人である Strabon も称賛している。多くのルネッサンス画家は、当時サロンでくつろぐ美しい婦人の傍にマルチーズの姿を描いている。

ラサ・アプソ

- LHASA APSO

スタンダードNo:227

原産地:チベット(中国)

用途 :愛玩犬

沿革 :非常に古い犬種で約2000年の歴史があるといわれている。
チベットではラマ教の寺院のあったラサ(当時の首都)で僧侶や貴族の間で飼育され、幸福を招く魔除けの犬と信じられていた。アプソとはチベット語で山羊に似ているという意味である。またアプソ・セン・カイ(よく吠える、ライオンに似た犬)というチベット語が犬種名になったとする説もある。代々のチベット仏教の統率者のダライ・ラマによって中国皇帝に献上されていたが、牡に限られていた。
チベットが諸外国と交流をするようになった1920年代になってヨーロッパへもたらされるようになった。1929年イギリスのショーで紹介され、オリエンタル・タリズマン・ドッグ(東洋のお守り犬)として人気を博し、1933年イギリス・ケンネル・クラブによって公認された。
シー・ズーの直接の祖先犬である。

ローシェン

- LOWCHEN

スタンダードNo:233

原産地:フランス

用途 :コンパニオン

沿革 :ローシェンは、ビション・フリーゼ、マルチーズ、ボロニーズ、ハバニーズなどの一群のビション系に属し、毛を小ライオンのように刈り込む伝統が犬種名の由来である。中世には「生ける湯たんぽ」として婦人の寝床に同伴されたという。ヨーロッパの中部に長いこと住んでいたのは確実で、1968年に初めてイギリスに渡った。イギリスでの犬種確立にあたり、限られた遺伝子プールに頼った極近親交配が行われたが、深刻な遺伝的欠陥からは免れている。

ロシアン・トイ

- RUSSIAN TOY

スタンダードNo:352

原産地:ロシア

用途 :コンパニオン・ドッグ

沿革 :20世紀初頭、トイ・マンチェスター・テリアはロシアで最も人気のあるトイ・ドッグの1つであった。しかし、1920~1950年の間、純血のトイ・テリアの繁殖は殆ど行われず、頭数も危機的なレベルまで減少した。50年代半ばになって初めてロシアのブリーダー達はこの犬種の復興に乗り出した。トイ・テリアのために作成されたスタンダードは、トイ・マンチェスター・テリアのものとは多くの面で異なっていた。このときからロシアにおけるこの犬種の発展は独自の道を歩むこととなった。
1958年10月12日、2頭のスムースヘアードの犬(うち1頭は僅かに長い被毛であった)から、耳及び四肢に素晴らしいフリンジを持つ牡が誕生した。この特徴を保持することが決まった。この牡は僅かに長い被毛の牝と掛け合わされた。こうしてロシアン・トイのロングヘアード・バラエティーが誕生した。これらの犬はモスクワ・ロングヘアード・トイ・テリアと呼ばれた。
隔絶された状況での、発展の長い期間中に明確に行われた選択によって、ロングヘアード及びスムースヘアードという2つのバラエティーを持つロシアン・トイという新犬種が誕生した。

グループ(FCI10グループ)別

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